言葉にならない

今日は、OVA版の「ブラック・ジャック」の放送日です。
30分も前から、ビデオを用意していました。
今回のお話は、「白い正義」と「緑の想い」。原作で言うところの、「白い正義(これはそのままですね)」と、「木の芽」&「老人と木」の複合バージョン。
「白い正義」は、原作も嫌いではありませんでした。
やっぱり、白拍子先生は出てきましたね。
その白拍子先生の恋人の女性が、やたらとBJ先生を褒めていましたから…私はつい、あの女性は白拍子先生よりBJ先生に心を動かされたのではないかと思ってしまいましたが、最後に白拍子先生と結婚していましたから、取り越し苦労だったようです。
「白い正義」……もうなんと言うか、初めからスゴイのです。
BJ先生のかっこ良さが、存分にたっぷりと詰まっていました。
難民キャンプへ向かう時、テロリストと疑われ、人を頼らず徒歩で向かうことを決心したところ。目的の患者さんの手術中、ずっと励まし続けていたところ。手術後、現地の沢山の患者さんに引き止められ、初めは拒否しながら結局治療を請け負ったところ。
そして…白拍子先生の手術をずっと見つめ、危ないところで執刀を代わり、「大事なのは経験だ。だが、最も大事なのは…患者の命だ!」と、命の危機を救うところ。
言葉になりませんでした。
ただただ、何かが溢れてくるのです。
涙せずにはいられませんでした。


「緑の想い」は、なんとも複雑に「木の芽」と「老人と木」が絡み合っていました。
行方不明のピノコを必死になって探し、ピノコの携帯に電話を掛け続けたBJ先生に、深い愛を感じました。
ピノコがいなくなっているのを知った瞬間、態度が急変するBJ先生…素晴らしい。
ラスト、木との約束を守り、患者であるローレンスが歌を歌った時…歌い終えた時、その一生を終えた大木。ここでも涙しました。
そしてその後、BJ先生にも届いた、木の声。と、新しい木の芽。
原作とは全く違う終わり方でしたが、かえってとても美しいものでした。


これだけは言えます。
ブラック・ジャック」は、ブラック・ジャック先生は、私たちが見失ってしまった大切な何かを、思い出そうと訴えかけてくださいます。